カラオケ
カラオケに行った時言われたことがある
「達っちゃんて、聴かせようとしてるよね」って。
「え!?」と思った
ドキッとしたしショックだったし、怒りがこみ上げてきた
「カッコつけてるよね」と言われたみたいで恥ずかしかったし
・・・
それに何より自分としては、「カッコつけようとしてる」というよりは
恥ずかしくて恥ずかしくて、恥をかかないよう必死で恐怖を感じながらやっと歌っていて
「カッコいい俺を見て見て」という意識で悦(えつ)に浸っているつもりなんてなかった
だからこそ沸いた怒りでもある
・・・
けれど悔しいことに、周りにはそう映っているそうなのだ
自分は恥をかきたくないから、必死で隠そうとしてる行為が
カッコつけようとしてる風に捉えられてる
・・・
みんなは、特に何も隠そうとせず、普通に、自然に、素で、がんばりもせず歌っていた
力を入れて意識して歌ってる僕は、確かに自然体じゃなかった
あぁ、みんなみたいに、ああいう風にぶっきらぼうに、地声で、ただ歌えばいいんだなって
その時そう思えたから、それからはみんなみたいに歌うようになった
・・・
今でも覚えている
僕が高校1年生の頃、まだカラオケとか今ほど当たり前じゃなかった時代
でも大人になるにつれ、みんなとカラオケに行く機会が増えて行くんだろうなと自分でも分かっていたから
「慣れておかなきゃヤバイ」という危機感がものすごくて、とっても怖かったけど放課後クラスメイトと3人でカラオケボックスというものに初めて行くことにした
部屋の中にステージがある作りで、そこに立って歌わなければならず、脂汗をたっぷりかきながら、恥ずかしさで気絶しそうになりながらB’zのラブファントムを歌った
もちろん、一つも楽しくなかった(笑)
克服しなきゃいけない試練として決死の覚悟で挑む感覚だった
・・・
最近になって、本当小学生とか幼稚園の子でもカラオケとか行ってるのが珍しくなく
そういう頃からコンプレックスもなく慣れて行けたら羨ましいなぁとか
そういう子らを見て僕はしみじみと思った