最近はそうでもない?けれど、一昔前は「夢を持て」とか「夢を叶える」とか、そういうのが素晴らしいとする論調や歌謡曲が多かった気がする。
僕は夢という言葉や概念にとても後ろ向きだった。何をがんばっても上手く行かない体験ばかり延々と続いたから。夢を諦める=人生の敗北者のような気がしてとても嫌だった。
漫画でも映画でもテレビでも実話でも、主人公が成功していくようなサクセスストーリーを見ると、「あの人はできて僕はできない」というのを突き付けられる気分でとても辛かった。
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今思うことはそれとは違う。夢を抱いていられる時はとても楽しいし喜びがある。僕にとってはそれがとても大事なこと。
もし夢が叶わなくても、それは第二希望みたいなもので、「面倒臭いから今は努力・練習したくない」という程度の日常の煩悩?とかにかき消されるくらいでちょうどいい。
「辛くても頑張らなくちゃ成功できないんだ」という風に悲壮感MAXで強迫的に自分を追い詰めるような意識は1mmも正しくないし必要ない。
「今度あれが食べたいな」とワクワク望むことだって夢。どこかの高級店に行ってみたいとかじゃなくてもいい。例えば、今度の夕飯に天津飯が食べたいなという望み・希望が自分の胸に沸いたなら、その意識のことを僕は夢と同じだなと思えるし、そう望めている時がとても嬉しい気持ち。
夢は叶わなくてもいい。叶う・叶わないが一番の目的じゃないし、叶えた人が偉い・すごいわけでは絶対ないし、夢を抱けるその心の瞬間が、とっても楽しくて嬉しいよね、というだけのお話。